新入社員のためのコンテンツマーケティング2025 (8)インフルエンサーマーケティングの始め方 ―インフルエンサー選定のポイント―
最終更新日: 2025.09.16
コンテンツマーケティングとは、見込み客に対して適切なコンテンツを提供することで、態度の変化を促し、最終的に購買へと導いていくマーケティング・コミュニケーションの手法です。本連載では、書籍『DX時代のコンテンツマーケティング』の内容を、初めての方にもわかりやすく紹介していきます。
どれだけ優れたコンテンツを作っても、それを「届ける仕組み」がなければ多くの人には届きません。そんなときに活用したいのがインフルエンサーマーケティングです。今回はインフルエンサーを活用するポイントや調査方法について、基本からやさしく解説します。
内容は、書籍『DX時代のコンテンツマーケティング』を参考にしています。
インフルエンサーマーケティングとは?
インフルエンサーマーケティングは、影響力を持つ個人が実体験を交えて情報を届け、そのフォロワーに認知を広げる仕組みです。
社会が「マス(みんな同じ)」から「個(多様な価値観)」に変わる中で、SNSなどで形成されたコミュニティに合わせた情報発信がとても大切になっています。
そこで頼りになるのが、そのコミュニティに信頼されているインフルエンサーです。
インフルエンサーマーケティングに期待できる3つの効果
インフルエンサーマーケティングには、次のような効果が期待されます。
- 高い興味喚起とコンバージョンの獲得
フォロワーと深い信頼関係を築いているインフルエンサーが紹介すると、「この人が言うなら安心」と思って購入につながりやすくなります。 - 購入者によるSNS上の口コミ発生(UGC)
インフルエンサーの投稿をきっかけに購入した人が、自分のSNSで口コミを投稿するケースもあります。こうしたユーザー投稿(User Generated Contents=UGC)は、新たな見込み顧客の比較検討材料や認知コンテンツとなって広がっていきます。 - UGCの蓄積が企業の信頼資産になる
SNSに投稿されたポジティブな口コミが積み重なることで、企業にとって信頼の証となり、長期的にファンを増やす資産になります。
このように、インフルエンサーマーケティングは単なる認知拡大にとどまらず、信頼の構築や口コミの連鎖を通じて企業の資産となる価値を生み出します。
インフルエンサー選びのポイント
「とにかくフォロワー数が多い人を選べば良い」と思いがちですが、実は目的に合う人を選ぶことが大事です。
例えば、認知度を広げたいときはフォロワーが多いインフルエンサーが適しています。一方で商品の信頼感を高めたい場合には、投稿内容が商品ときちんと親和性があり、フォロワーと強い信頼関係を築いている人を選ばないとコンバージョン率は上がりません。
「リーチ重視」か「信頼・コンバージョン重視」かを最初に整理してから、インフルエンサーを選ぶのが成功のカギです。
【キラートピックを見つけよう】
インフルエンサーマーケティングでは「キラートピック」を見つけることが大切です。
キラートピックとは、(1)商品との親和性が高い、(2)市場規模が期待できる、(3)SNSで話題にしやすい という条件を満たしたテーマのことです。
まずは関連するテーマをGoogleや雑誌などで調べ、世の中で関心が集まりやすい話題を探してみましょう。さらに「BuzzSumo」や「Reddit」などのツールを使うと、ホットトピックを見つけるヒントが得られます。
インフルエンサーをリサーチする
キラートピックが決まったら、具体的に誰に依頼するかを調べます。選定の際には、フォロワー数だけでなく、どれくらい専門性があるか、フォロワーとしっかり関わっているか、投稿に魅力があるかなども重視しましょう。
「Buzzsumo」や「Noxinfluencer」などのツールを活用すると、エンゲージメントの数値比較やフォロワー属性の確認ができ便利です。
【YouTubeでのリサーチ例】
YouTubeでインフルエンサーを探すときの手順を紹介します。
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さらに「YouTube Tags」や「Noxinfluencer」などを使うと、非表示タグやフォロワーの属性など詳しい情報も把握できます。
インフルエンサーへの連絡方法
連絡は、インフルエンサーが一番活動しているSNSのDMなどから送るのが良いでしょう。専用の問い合わせメールがあればそちらを使います。
メッセージのポイントとしては、
- 投稿内容への具体的な感想を伝える(相手を理解していることを示す)
- なぜ自分が依頼したいのか説明する(特別な理由で選んだと伝える)
- インフルエンサーにとってのメリットも提示する(Win-Winの関係性を示す)
この3点を意識してください。
「この人なら信頼できる」と思ってもらえる、パーソナライズした依頼文にしましょう。
まとめ
インフルエンサーと連携することで、コンテンツをより広く深く届けることができます。ただしフォロワー数だけでなく、コミュニティの文脈に合った発信ができるかをしっかり見極めることが大切です。
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【ポイント】
・インフルエンサーは信頼性のある人を選ぶ(フォロワーの信頼を活用)
・目的に合わせて選定軸を変える(認知かCVかを意識)
・キラートピックを意識して調査する(SNSで話題になる切り口)
・パーソナライズした連絡で信頼を得る(相手に合わせた提案)
あなたの作ったコンテンツが信頼できるインフルエンサーの力を借りて広がり、さらにその先のファンづくりにつながる――そんな仕組みを目指して取り組んでいきましょう。
次回は「コンテンツマーケティングとテクノロジー」について学んでいきます。
より詳しい内容を知りたい方は、是非下記の書籍をご一読ください。 ![]() |
執筆:今里
CONTENT MARKETING LAB ライター
※本記事は執筆及び画像作成にあたり、生成AIを利用しています。
コンテンツマーケティングラボについて
コンテンツマーケティング入門記事
- コンテンツマーケティングとは何か?
- 基本コンセプト”Like a Publisher”
- コンテンツマーケティングの歴史
- コンテンツマーケティングの情報構造(前編)
- コンテンツマーケティングの情報構造(後編)
- 「普及曲線」からコンテンツマーケティングを考える
- 今さら聞けない!コンテンツマーケティングの基本の「キ」
- コンテンツマーケティングとは?7つのステップ
- コンテンツマーケティングの4つの型
新入社員のためのコンテンツマーケティング2025
- (1)コンテンツマーケティングとは?
- (2)DXでコンテンツマーケティングはどう変わる?
- (3)コンテンツマーケティングの始め方
- (4)コンテンツマーケティングの進め方
- (5) コンテンツマーケティングの4つの型
- (6)共感されるコンテンツのつくり方
- (7)コンテンツSEO入門
- (8)インフルエンサーマーケティングの始め方
コンテンツマーケティングの著名人に聞く
以下はアメリカでコンテンツマーケティングが盛り上がり始めた2012年に行ったインタビューの記事です。コンテンツマーケティング初期の記事なのでこれからコンテンツマーケティングについて勉強したい方に分かりやすい内容になっています。
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