【アーカイブで学ぶコンテンツマーケティング】チャネル戦略はどう設計する? 7つのステップに学ぶコンテンツの届け方

  最終更新日: 2026.10.14

  • 【アーカイブで学ぶコンテンツマーケティング】チャネル戦略はどう設計する? 7つのステップに学ぶコンテンツの届け方
  • この記事でわかること
    1.2012年にJoe Pulizziが示した、コンテンツマーケティングのチャネル設計に必要な7つのステップ
    2.チャネルごとに目的、ペルソナ、コンテンツの形、指標を考えるという基本的な考え方
    3.SNSや新しいチャネルが増えた現在にもつながる「コンテンツ戦略からチャネルを考える」という視点

2012年に考えられていた「コンテンツをどう届けるか」。14年後の現在にも通じる考え方とは

2012年の記事「7 Steps to Creating Your Content Marketing Channel Plan」において、Content Marketing Institute(CMI)の創設者Joe Pulizziは、コンテンツを作ったあとに「どのように届けるのか」を考えるための7つのステップを紹介しました。

コンテンツを作成したら、それをFacebookやTwitterに投稿すれば終わり、という話ではありません。

Pulizziが重視していたのは、オーディエンスが「どのような状況でそのコンテンツを見るのか」を考え、それぞれのチャネルに合わせてコンテンツや運用方法を設計することでした。

記事では、チャネルプランを考えるために次の7つの要素が挙げられています。

1.現状分析
2.チャネルの目的
3.コンテンツプラン
4.指標
5.対象となるペルソナ
6.コンテンツ管理プロセス
7.編集プラン

FacebookやTwitterなど、記事に登場するチャネルの環境は2012年から大きく変化しています。

一方で、「新しいチャネルがあるから使う」のではなく、誰に何を届けたいのかを考えたうえでチャネルを選ぶという考え方は、現在のコンテンツマーケティングにもつながっています。

今回は、Pulizziが紹介した7つのステップを順番に見ていきます。

ステップ① 現状分析  

2012年:まず「すでに持っているもの」を確認する

最初のステップは「現状分析」です。

Pulizziは、新しいチャネルを増やす前に、まず自社が現在どのようなものを持っているのかを整理する必要があると説明しています。

具体的には、次の3つの問いを挙げています。

・ストーリーを伝えるために、すでに何を持っているか
・ストーリーを伝えるために、何を変える必要があるか
・ストーリーを伝えるために、何をやめる必要があるか

当時の記事では、Webサイト、ブログ、Facebookページ、Twitterアカウントなどが例として紹介されています。

特に注目したいのは、「何を始めるか」だけでなく「何をやめるか」まで考えている点です。

たとえば、Facebookに力を使い続けるよりも、そのリソースをブログに振り向けたほうが、自社のストーリーを伝えやすい場合もあるとPulizziは説明しています。

2026年:チャネルを増やす前に、役割を整理する

現在では、企業が利用できるチャネルはさらに増えています。

Webサイト、ブログ、SNS、メールだけでなく、動画、音声、AI検索など、コンテンツとユーザーが接触する場所は多様化しています。

だからこそ、「新しいチャネルだから始める」のではなく、現在利用しているチャネルがどのような役割を持っているのかを一度整理することが重要になります。

2012年に示された「何を持っているか」「何を変えるか」「何をやめるか」という問いは、チャネルが増えた現在だからこそ、より考える必要があるといえそうです。

ステップ② チャネルの目的

2012年:すべてのチャネルが直接成果を生む必要はない

次に考えるのが、それぞれのチャネルの目的です。

Pulizziは、すべてのチャネルが直接的に最終成果につながる必要はなく、あるチャネルが別のチャネルを支える役割でもよいとしています。

記事では、Facebookとブログの関係が例として紹介されています。

最終的に読んでもらいたいコンテンツがブログにある場合、Facebookの目的を「ブログへの継続的な流入を増やすこと」と設定できます。

そのために、まずFacebook上でフォロワーを増やし、コミュニティをつくるという段階的な目標を設定することもできます。

つまり、それぞれのチャネルについて、「このチャネルは何を担当するのか」を決めるという考え方です。

2026年:チャネルごとの役割を分けて考える

複数のSNSやメディアを運用していると、すべてのチャネルに同じ内容を投稿してしまうことがあります。

しかし、チャネルごとに利用している人や使われ方が異なるのであれば、役割も同じである必要はありません。

認知を広げるチャネル、記事への流入を促すチャネル、既存ユーザーとの関係を深めるチャネルなど、それぞれの役割を整理する。この考え方も、2012年の記事から現在まで通じるポイントです。

ステップ③ コンテンツプラン  

2012年:見る状況に合わせてコンテンツを変える

チャネルの目的を決めたら、そのチャネルでどのようなコンテンツを届けるのかを考えます。

ここでPulizziが重視しているのが「コンテキスト」です。

記事では、モバイル向けチャネルが例として紹介されています。

ブログには価値のある長文コンテンツがあったとしても、モバイルで見るユーザーには、長い文章を読む時間や通信環境がないかもしれません。

その場合には、同じコンテンツをそのまま表示するのではなく、短くしたり、モバイル向けの内容を用意したりする方法が考えられます。

つまり、「何を伝えるか」だけではなく、「どこで、どのような状況で見られるのか」まで考えてコンテンツを設計するということです。

2026年:同じ内容でも、チャネルに合わせて届け方を変える

現在でも、この考え方は大きく変わりません。

同じテーマであっても、Web記事、SNS投稿、動画などでは、ユーザーがコンテンツを見る状況が異なります。

元のコンテンツをそのままコピーするのではなく、それぞれのチャネルに合わせて情報量や見せ方を変える。

2012年にPulizziが説明していた「コンテキストを考える」という視点は、複数のチャネルを使う現在にもつながっています。

ステップ④ 指標  

2012年:目的に合わせて追う数字を決める

4つ目は「指標」です。

Pulizziはここで、単に数字を見るのではなく、チャネルで実現したいことに沿って指標を設定する考え方を紹介しています。

たとえばFacebookでキャンペーンを実施する場合、「2カ月で1,000人の購読者を獲得する」といった具体的な目標を設定します。

重要なのは、数字そのものではなく、その数字がチャネルの目的と結びついていることです。

2026年:数字を見るだけでなく、次の改善につなげる

現在では、SNSやWebサイトなどから多くの数字を確認できるようになっています。

表示回数、クリック数、エンゲージメント、Webサイトへの流入など、確認できる指標はさまざまです。

しかし、数字が増えた、減ったという結果だけでは、そのチャネルが役割を果たしているかどうかは判断できません。

「このチャネルでは何を実現したいのか」を決め、そのために必要な数字を見る。Pulizziが2012年に示した、目的と指標を結びつける考え方は、現在のSNSやWeb解析にもつながる基本的な視点といえます。

ステップ⑤ 対象となるペルソナ  

2012年:すべてのチャネルですべての人に届けなくてもよい

5つ目は「ペルソナ」です。

Pulizziは、すべてのチャネルですべてのペルソナを対象にする必要はないと説明しています。チャネルごとに「誰に届けるのか」を決め、全体を見たときに重要なペルソナが抜けていないか確認します。

反対に、ひとつのチャネルであまりにも多くのペルソナに対応しようとしている場合には、チャネルを分ける方法もあります。

記事では、Dellがカスタマーサービス、割引情報、一般情報など、目的に応じて複数のTwitterアカウントを利用している事例が紹介されています。

2026年:「このチャネルで誰に届けたいか」を考える

チャネルが増えた現在でも、「誰に届けるのか」はコンテンツ設計の基本です。

すべてのSNSですべての人に向けて同じ情報を発信するのではなく、「このチャネルでは誰との接点をつくりたいのか」を考える。

チャネルを起点に投稿内容を考えるのではなく、届けたい相手から逆算してチャネルやコンテンツを考えるという順番が重要です。

ステップ⑥ コンテンツ管理プロセス 

2012年:「誰が、どう運用するか」まで考える

6つ目は「コンテンツ管理プロセス」です。

チャネルやコンテンツを決めても、実際に運用できなければ計画は続きません。

Pulizziは、

・何を管理するのか
・誰が担当するのか
・どのように管理するのか

を決める必要があるとしています。

つまり、チャネル戦略には「何を発信するか」だけでなく、それを継続するための人や仕組みも含まれているということです。

2026年:チャネルが増えるほど、運用設計も重要になる

現在では、複数のチャネルでコンテンツを発信する企業も珍しくありません。

しかし、チャネルが増えれば、投稿内容の作成、確認、公開、効果測定などの業務も増えていきます。

どのチャネルを誰が担当するのか、どのようにコンテンツを共有するのか。

発信する場所が増えた現在だからこそ、コンテンツ制作だけではなく、運用方法まで設計する必要性はさらに高まっているといえます。

ステップ⑦ 編集プラン

2012年:頻度、トーン、行動まで決める

最後は「編集プラン」です。

Pulizziは、各チャネルについて、

・投稿頻度
・トーン
・ユーザーに取ってほしい行動
・コンテンツの構成

などをあらかじめ定めることを勧めています。

記事ではFacebookを例に、

「1日3回投稿する」
「親しみやすく、ユーモアのあるトーンにする」
「ブログをクリックしてもらう」
「10〜20語程度の文章に画像とリンクを組み合わせる」

といった具体的な設計が紹介されています。もちろん、これらは2012年当時の例であり、そのまま現在に当てはめる必要はありません。

重要なのは、チャネルを作るだけでなく、「どのように運用するのか」まで決めるという考え方です。

2026年:投稿すること自体を目的にしない

SNSを運用していると、「週に何回投稿するか」といった頻度に目が向きやすくなります。

しかし、Pulizziが示している編集プランには、頻度だけでなく、トーンやユーザーに取ってほしい行動まで含まれています。

何回投稿するかだけではなく、「誰に、どのような内容を、どんな形で届け、何をしてほしいのか」まで考える。

この視点は、現在のSNS運用を考えるうえでも参考になります。

14年間でチャネルは増えた。それでも「コンテンツ戦略が先」という考え方は変わらない

2012年と2026年を比べると、コンテンツを届ける環境は大きく変わりました。

FacebookやTwitterだけでなく、さまざまなSNSや動画などのチャネルが利用されるようになり、ユーザーが情報と接触する場所も増えています。

一方で、今回紹介した7つのステップを見ると、チャネル設計の基本的な問いは大きく変わっていません。

「現在、どのようなチャネルを持っているのか」
「そのチャネルは何のために使うのか」
「誰に届けるのか」
「どのようなコンテンツを届けるのか」
「何を指標として見るのか」
「誰が運用するのか」
「どのような頻度やトーンで発信するのか」

そしてPulizziは、記事の最後に重要な考え方を示しています。

「コンテンツ戦略がチャネル戦略を決めるのであって、その逆ではない」

2012年の記事では、Pinterestのような新しいチャネルが登場すると、「そこで何をするか」から考えてしまう問題も指摘されていました。

現在でも、新しいSNSやAIなどが登場すると、「これを使って何をするか」というところから考えてしまうことがあります。

しかし、本来はまず「誰に、何を届けたいのか」があり、そのために適したチャネルを選ぶ。

14年間でチャネルやツールは変わっても、この順番は大きく変わっていないのではないでしょうか。

 

執筆:今里

CONTENT MARKETING LAB ライター

※本記事は執筆及び画像作成にあたり、生成AIを利用しています。

 

【アーカイブで学ぶコンテンツマーケティング】記事一覧

NEWS LETTERをお届けします!

コンテンツマーケティングラボの最新情報を、
定期的にEメールでまとめて、お知らせします

当月の更新情報を翌月初にお届けします。

(購読すると弊社の書籍発売イベントの特典資料をダウンロードできます)

関連する記事