【アーカイブで学ぶコンテンツマーケティング】⑤ SEO・SNS・コンテンツはなぜ連携が必要なのか。Lee Oddenに学ぶ「最適化」という視点
最終更新日: 2026.07.24
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この記事でわかること
1.検索順位だけを追うSEOでは不十分な理由
2.コンテンツの量よりも、読者にとっての意味が重要であること
3.SEO・SNS・コンテンツを連携させ、継続的に改善する方法
なぜ、いま古い記事を読むのか
生成AIやAI検索の普及によって、企業の情報発信を取り巻く環境は大きく変わりました。記事を作り、検索で見つけてもらい、SNSで広めるという従来の流れも、あらためて見直されています。
その一方で、「コンテンツを作っても成果につながらない」「SEOとSNSが別々に運用されている」「何を指標に改善すればよいのかわからない」といった課題は、現在も存在します。
SEO、SNS、コンテンツマーケティングは、それぞれ独立した施策なのでしょうか。それとも、一つの流れとして考えるべきなのでしょうか。
今回取り上げるのは、2012年にContent Marketing Instituteで公開された「Optimizing Social, Search and Content: A Q&A with Lee Odden」です。
この記事は、Content Marketing Instituteの創設者であるJoe Pulizzi氏が、著書『Optimize』を発表したLee Odden氏に話を聞いたインタビューです。Lee Odden氏のブログは、Joe Pulizzi氏がCMIの前身となる「Junta42」で実施していた世界のコンテンツマーケティングブログのランキングで、計11回のうち3度1位を獲得しています。
インタビューでは、SEO、SNS、コンテンツマーケティングの連携や、組織での運用、成果の測り方について語られています。
記事が公開されたのは2012年ですが、そこで語られているのは、単に当時のSEOやSNSの手法ではありません。変化に対応しながら、読者にとって意味のあるコンテンツを届け、事業目標に向けて改善を続けるという考え方です。
そこには、現在のコンテンツマーケティングにも通じる重要な視点が含まれています。
1.SEOの役割は変化し続ける
インタビューの最初に取り上げられるのは、「SEOだけを扱う会社は終わりを迎えるのか」という問いです。
Lee Odden氏は、検索順位や被リンクだけに注目し、変化するソーシャルウェブに対応しないSEOは、次第に効果を失っていくと指摘しています。
検索エンジンは常に変化します。そのためSEOに必要なのは、その時点で有効な手法を繰り返すことではなく、検索エンジンや利用者の行動の変化に合わせて改善を続けることです。
ただし、SEOそのものが不要になるわけではありません。検索エンジンがコンテンツを完全に発見し、正しく登録できるわけではない以上、技術的なSEOは引き続き必要です。
SEOの役割は、検索順位を上げることだけではありません。情報を探している人と、その人にとって適切な企業のコンテンツを結び付けることにあります。検索の形が変わっても、この役割は残り続けるとLee Odden氏は考えていました。
記事では、SEO監査の重要性にも触れられています。技術面、キーワード、ページ内容、リンク、SNSなどを定期的に確認することで、改善前の状態を把握し、検索エンジンの変化がサイトに与えた影響を確認できます。
また、社内で行われたシステムやテンプレートの変更によって、それまでのSEO対策が失われていないかを調べる役割もあります。SEOを一度実施して終わりにするのではなく、継続的に点検し、改善することが重要なのです。
2.必要なのは「より多く」ではなく「意味のある」コンテンツ
Lee Odden氏は、企業がコンテンツマーケティングに取り組む際によく起こる問題として、コンテンツの量を増やすこと自体が解決策だと考えてしまうことを挙げています。
しかし、より多くのコンテンツを作ることと、意味のあるコンテンツを作ることは同じではありません。
企業が自分たちの伝えたい内容ばかりを発信し、対象となる読者がどのような情報を求めているのかを考えていない場合もあります。これでは、コンテンツを増やしても十分な成果にはつながりません。
そこで必要になるのが、事前の計画です。
まず目標を設定し、その目標を達成するためには、どのようなコンテンツが効果的なのかを考えます。さらに、購入を検討し始めた段階、商品やサービスを比較している段階、購入を決める段階など、読者の状況に合わせて適切な情報を用意します。
同じ商品やサービスに関心を持っていても、顧客層によって必要な情報は異なります。また、見込み客本人と、その意思決定に影響を与える人でも、求める情報が同じとは限りません。
つまり、コンテンツを作るときに考えるべきなのは、「企業が何を伝えたいか」だけではありません。
・誰に届けるのか
・その人は何を知りたいのか
・購入までのどの段階にいるのか
・どのような情報が次の行動につながるのか
こうした点を整理したうえで、読者にとって意味のあるコンテンツを作る必要があります。
3.SEO・SNS・コンテンツを一つの流れとして考える

記事の中心にあるのが、SEO、SNS、コンテンツマーケティングを連携させるという考え方です。
しかし実際の企業では、それぞれを異なる担当者や部門が担当していることがあります。部門ごとに目標や役割が異なれば、コンテンツ制作や発信を一つの流れとして進めることは難しくなります。
Lee Odden氏は、部門間の連携を妨げる要因として、共通目標に対する認識のずれを挙げています。組織全体の事業目標と、それぞれの部門が果たす役割が明確になっていなければ、協力は進みません。
経営層が個人、部門、組織全体の目標を明確にし、連携を支援すれば、多くの障壁を取り除くことができます。ただし、共通目標を示すだけでは十分ではありません。必要な人員や予算、業務の流れ、教育、成果を報告する仕組みも必要です。
実際に取り組む際は、顧客層や購入までの段階を踏まえて編集計画を立てます。そのうえで、コンテンツの企画、制作、発信、管理、測定という一連の流れにSEOとSNSを組み込みます。
検索結果が利用者ごとに変わる場合でも、まずコンテンツが検索エンジンに発見され、登録されていなければ表示される可能性はありません。そのため、検索エンジンと利用者の双方にとって意味のある形でコンテンツを作る必要があります。
SNSでの共有やコンテンツの告知も、公開後に追加する作業ではありません。制作段階から計画し、公開後の結果を次の企画や改善に生かすところまでを一つの流れとして考えます。
またLee Odden氏は、オンラインとオフラインを分けて考えることにもこだわっていません。ウェブ記事、SNS、印刷物、対面イベントなど、見込み客の関心を引き、共有、購入、紹介といった行動につなげられるのであれば、さまざまな方法を組み合わせることができます。
重要なのは、使用する媒体ではなく、顧客の行動を中心に考えることなのです。
4.事業目標をもとに改善を続ける
インタビューでは、コンテンツマーケティングの成果をどのように測るのかについても質問されています。
Lee Odden氏は、すべての企業で使える万能な測定方法があるわけではないとしています。重要なのは、最初に事業目標を決めることです。
売上、顧客維持、話題量など、コンテンツマーケティングによって影響を受ける成果を確認し、取り組みとともに良い方向へ動いているかを見ます。
そのうえで、事業目標の達成状況を判断するためのKPIを設定します。結果が思うように伸びていなければ、コンテンツの内容や発信方法などを調整します。
Lee Odden氏が考える「最適化」とは、検索順位を上げるための調整だけではありません。目標を設定し、計画を立て、成果を測り、その結果をもとに施策を継続的に改善していくことです。
記事では、SNSやニュースで急に注目された話題から、検索の機会を見つける方法も紹介されています。
動画や画像、ブログ記事などが話題になると、人々は詳しい情報や関連する事例を検索します。企業がこうした関心の変化を捉え、関連するコンテンツを作成して発信すれば、新たな検索流入を獲得できる可能性があります。
あらかじめ決めたキーワードだけを見続けるのではなく、利用者の関心や行動の変化を観察し、必要に応じて計画や施策を調整することも、最適化の一部なのです。
まとめ:変わったのはチャネルであり、「最適化」という考え方は変わらない
「コンテンツが足りない」と考える前に、問い直したいことがあります。
必要なのは、より多くのコンテンツでしょうか。
それとも、読者にとって意味のあるコンテンツでしょうか。
Lee Odden氏が語る「最適化」とは、検索順位を上げるための調整だけではありません。顧客の行動と事業目標をもとに、必要なコンテンツを考え、届け方を工夫し、結果を見ながら改善を続けることです。
2012年から現在までに、情報を探す場所は大きく変わりました。従来のSEOにはAI検索を意識したGEOが加わり、SNS対策も、動画、コミュニティ、レビュー、第三者メディアまで含めたSearch Everywhereへと広がっています。
その意味では、この記事のSEOは「SEOとGEO」、SNSは「Search Everywhere」へと読み替えることができます。
チャネルや手法が変わっても、読者にとって意味のあるコンテンツを作り、適切な場所で届け、継続的に改善するという考え方は変わりません。
AI検索や新しい情報接点が増える現在だからこそ、この「最適化」という視点は、どのようなコンテンツを作り、どこで見つけてもらうべきかを考えるための指針になるのではないでしょうか。
執筆:今里
CONTENT MARKETING LAB ライター
※本記事は執筆及び画像作成にあたり、生成AIを利用しています。
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