CMD2025レポート第7弾:AI時代こそ本からの学びをコンテンツに生かせ!~グランプリ受賞にも役立った本8選~

  最終更新日: 2026.03.01

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  • この記事でわかること
    1.AI時代に、あえて読書が必要な理由
    2.思考力と言語化力を鍛える、原さん流の読書との向き合い方
    3.グランプリ受賞コンテンツを支えた「人の心を動かす8つのポイント」

AIが身近になり、検索や生成AIを使えば、誰でも一定水準のアウトプットが出せる時代になりました。

そんな中で「あえて本を読もう」「むしろ今こそ読書が大事だ」と語ったのが、プラス・ドライブ株式会社 代表取締役の原正彦さんです。

本セッションでは、年間100冊以上の読書を続ける原さんが、なぜAI時代に読書を重視しているのか、そして読書から得た学びをどのようにコンテンツ制作へ生かしてきたのかが具体的に語られました。
あわせて、コンテンツマーケティング・グランプリ2024でグランプリを受賞したインタビューメディア「ハッケン・テンプ」の制作背景と、そこに直結した8つの実践ポイント、そしてそれぞれを支えた書籍を紹介しています。

登壇者のプロフィール

原正彦
プラス・ドライブ株式会社 代表取締役
自動車整備士やITエンジニアを経て、2003年よりベンチャー企業と大企業でWEBコンテンツ関連業務に従事。2015年に独立し、「コンテンツでお客様に価値を提供したい」とプラス・ドライブ株式会社を設立。
インタビューに基づく記事制作を得意とし、20年以上にわたりコンテンツ制作・オウンドメディア立ち上げ・導入事例記事の制作を経験。特に「社員インタビュー記事」は「よくできている」「感情が動かされる」と評判を呼び、口コミだけで依頼を受ける状態に。
これまでに、自らインタビューして制作した記事は900本以上。自ら著者として書籍を出したのは15冊。読書家でもあり、年間100冊以上のビジネス書を読んでいる。

プラス・ドライブ株式会社:https://plusdrive.co.jp/
著者「原マサヒコ」公式:https://www.haramasahiko.com/



1. なぜAI時代に「本を読まないとヤバい」のか

1-Feb-19-2026-08-08-45-4109-AM▲AIや検索に頼りきることで、考える力と言葉にする力が、少しずつ衰えてしまう。
その危機感の説明から、原さんの話は始まりました。

 

原さんがまず指摘していたのは、「思考力」と「言語化力」の低下です。

AIは速く答えを返してくれます。しかしその一方で、プロンプトを作って投げるだけで済ませてしまうと、人間が考えるプロセスそのものを手放してしまうことになる、と原さんは語ります。

また、アウトプットの速さは、誰がやっても同じになりつつあります。速いだけでは差がつきません。
だからこそ必要になるのが、深く考える力です。
原さんは、本を「著者の思想と編集者のフィルターが集約された、深く構造化された情報」だと表現していました。
じっくり読み、ゆっくり考えることでしか得られない洞察があり、それが独自の視点につながっていきます。
ビル・ゲイツやイーロン・マスク、ジェフ・ベゾスといった起業家が読書を重視している例も語られました。

さらに重要なのが言語化力です。
AIを使いこなすためにも、的確な指示を出す力が必要であり、その総合的な言語化力は読書によって鍛えることができます。
原さん自身も、AIに深く向き合う中で、改めて本に立ち返るようになったと話していました。

2. 思考を血肉にするための、原さん流・読書の向き合い方

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▲原さん自身がこれまでに書いてきた書籍の数々。
実務と現場の試行錯誤から生まれた内容が、今回のセッションの土台になっています。

 

原さんの読書は、「読むこと」自体が目的ではありません
仕事やコンテンツ制作に生かすことを前提に、戦略的に向き合っています。

まず大前提として、「本を読む時間がない」という考え方は実は逆なのではないか、という指摘がありました。
「本を読まないから時間がないのではないか」と原さんは語ります。

忙しい人ほど優先順位を上げ、移動中などの隙間時間も含めて、意識的に読書時間を確保することが重要になります。
原さん自身は、読書を1日のタスクとしてスケジュールに組み込み、仕事と同じ優先度で扱っているそうです。

 

本の選び方については、売れている本を手に取ることや、その背景を考えることがマーケティングの訓練になると語りました。
また、尊敬する人が書いた本や勧めている本を読むことと、著者ではなく編集者を軸に本を選ぶという視点も紹介しています。


本の読み方については、「頭から最後まで全て読む必要はない」と原さんは明言しました。目次を見て、今の自分に必要な部分を重点的に読む。
そのうえで、目的意識を強く持ってページをめくることで、必要な情報が自然と目に入ってくると言います。

また、読後の本の活用も肝心です。大事だと思った部分に付箋を貼り、後日あらためて手書きでノートに内容をまとめる。

五感を使うことで記憶に残りやすくなり、そのノートを繰り返し見返すことで学びが定着していきます。

 

3. グランプリ受賞につながったコンテンツづくりの考え方

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▲コンテンツマーケティング・グランプリ2024でグランプリを受賞したインタビューメディア「ハッケン・テンプ」。
人の感情に正面から向き合う姿勢が評価されました。

 

コンテンツマーケティング・グランプリ2024でグランプリを受賞した、派遣社員のための視点発見メディア「ハッケン・テンプ」
その評価理由として挙げられたのが、「率直な意見など、生々しいコンテンツを提供している点」でした。


原さんは、コンテンツ制作においてまず「読後感」から逆算することを重視していると語ります。
読者にどんな気持ちになってほしいのか、どんな行動を取ってほしいのか。
そこを軸に据え、素材を集め、取捨選択し、ストーリーとして組み立てていきます。

また、インタビュー取材を行う際は、表面的な話で終わらせないことが重要だとしました。
事実を並べるだけでは、人の心は動かない。話を深く引き出し、その背景や感情まで含めて伝えることで、初めて読み応えのあるコンテンツになると語ります。

 

4. 人の心を動かすコンテンツを作る8つの実践ポイントと、それを支える本

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▲原稿を良くするためには情報を足すばかりではなく、まず捨てる。
『取材・執筆・推敲』(著:古賀史健)という本からの言葉です。

 

本セッションでは、原さんが「ハッケン・テンプ」の制作で実践してきた8つのポイントと、それぞれを深く学ぶうえで役立った書籍を紹介しました。



① メディアの選定と向き合う姿勢
参考書籍:『MEDIA MAKERS―社会が動く「影響力」の正体 宣伝会議』(著:田端 信太郎)
メディアとは何か、なぜメディアを作るのかを、実体験をもとに語ったメディア論の書です。
原さんは、派遣という仕事を短文で消費されやすいSNSではなく、腰を据えて伝えられるオウンドメディアで扱うべきだと判断しました。その背景にあったのが、この本で語られている「メディアと向き合う姿勢」でした。

② メディアやコンテンツの軸を意識する
 参考書籍:『イシューからはじめよ ――知的生産の「シンプルな本質」』(著:安宅和人)
課題設定の重要性を説き、成果につながる思考の順序を整理した思考法の定番書です。
原さんがここで学んだのは、「何を書くか」よりも「どんな読後感を残したいか」から逆算する考え方でした。
「ハッケン・テンプ」では、派遣をネガティブではなく前向きに捉えられる読後感を軸に、コンテンツ全体を設計していったと語られています。

③ 素材を解釈し、ストーリーを構築する
 参考書籍:『1秒でつかむ 「見たことないおもしろさ」で最後まで飽きさせない32の技術』(著:高橋弘樹)
人の興味を引きつけるために、素材をどう構成し、どう見せるかを解説したコンテンツ構成の本です。
事実をそのまま並べても、人の心は動かない。取材で得た素材をどう解釈し、どの順番で配置すれば伝わるのか。原さんは、この本の考え方をもとに、素材をストーリーとして再構築していると話しました。

④ インタビューでは話を深く引き出す
 参考書籍:『引き出す力 相手が思わず話してしまうひとつ上の「聞く力」』(著:上阪徹)
3,000人以上を取材してきたブックライターが、インタビューで話を引き出す技術をまとめた一冊です。
質問を用意しすぎず、対話の中で5W2Hを重ねて深掘りしていく。表面的なやり取りで終わらせないための姿勢が、「ハッケン・テンプ」の生々しいコンテンツを支えていました。

⑤ 読み手が何を得られるかを意識する
 参考書籍:『文章で伝えるとき いちばん大切なものは、感情である。』(著:pato)
文章に感情をどう乗せるかを、具体例とともに解説したライティングの実践書です。
原さんは、記事は「書きたいことを書く」のではなく、「読み手が何を持ち帰れるか」を考えるべきだと語りました。「タイトルの段階から価値が伝わらなければ、読まれない」という視点も、この本と重ねて紹介しています。

⑥ 推敲で余分なものを削ぎ落とす
 参考書籍:『取材・執筆・推敲 書く人の教科書』(著:古賀史健)
取材から執筆、推敲までを体系的に整理した、ライター向けの実務書です。
推敲とは、足すことではなく削ること。情報を盛り込みすぎず、「この記事は何のためのものか」を問い直す姿勢が、読みやすさと伝わりやすさにつながると説明しました。

⑦ コンテンツへの評価は属人的でいい
 参考書籍:『悪意とこだわりの演出術』(著:藤井健太郎)
テレビ番組制作の現場から、コンテンツにおける評価軸の持ち方を語った本です。
多くの意見を取り入れすぎると、角の取れたつまらないコンテンツになる。原さんは、熱量を持つ人が評価軸を握ることの重要性を、この本の考え方と重ねて紹介していました。

⑧ SEOは「基本」を忘れない
参考書籍:『10年つかえるSEOの基本』(著:土居健太郎)
検索エンジンの変化があっても通用する、SEOの原理原則をまとめた書籍です。
トレンドを追いながらも、検索しているのは人であるという原点に立ち返る。インタビューメディアでありながら安定した流入を得ている背景にはこの考え方がありました。

まとめと感想

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▲AI時代だからこそ、読書で思考を深め、言葉を鍛える。
本から得た学びを、実務とコンテンツ制作にどう生かすかが問われています。

 

本セッションを通じて語られていたのは「AI時代だからこそ、人が考える力をどう守り、どう磨くか」という点でした。

読書は、知識を増やすための行為ではなく、思考力や言語化力を衰えさせないための土台であり、その延長線上に人の心を動かすコンテンツ制作がある、と原さんは語りました。

原さんが紹介していた8冊の本はいずれも、判断の質を高め、迷ったときに立ち返るための拠り所として使われてきた本です。
グランプリ受賞の背景には、そうした地道なインプットと実践の積み重ねがありました。

本セッションで印象に残ったのは、読書が単に文字を追ったり知識量を増やすためものではなく、考え続けるための環境づくりとして語られていた点でした。
AIや検索が当たり前になった今、考える工程をどこまで人が担うのかという問いは、コンテンツ制作に限らず、多くの仕事に共通するものです。
その問いに対して原さんは、特別な方法論ではなく、日々の読書という地道な習慣を通じて向き合っているように感じました。

AI時代においても人がコンテンツを作り続けるための基礎を、あらためて考えさせられるセッションだったと思います。

 


 

▼本セッションの内容に興味を持たれた方は、ぜひ実際の動画もご覧ください。

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【CMD2025】AI時代こそ本からの学びをコンテンツに生かせ!
~グランプリ受賞にも役立った本8選~

 

執筆:今里(CONTENT MARKETING LAB ライター)
※本記事の執筆・構成にあたり、生成AIを活用しています。

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