制作時間を約20分の1に短縮。
チーム作業を一人作業に変革。
そんな劇的な変化を実現したのは、「生成AIだけでマーケティングツールのカオスマップを作る」という前代未聞の挑戦でした。
ツールの調査・整理・デザイン・公開まで、従来なら数名のチームで500-2000時間以上かかっていた作業を、たった一人、50-100時間で完成。
アンダーワークスの田島さんが語る、AI時代の新しい働き方のヒントをお届けします。
みなさん、こんなお悩みはありませんか?
・制作プロジェクトの人件費と工数が膨大で、なかなかコストが見合わない
・毎年同じような調査・制作作業を繰り返していて、もう少し効率化できないかな?と思っている
・AIを活用したいけれど、どこまで実際の業務をお任せできるのか分からない
これらの課題を解決するヒントが、このセッション動画には詰まっています。
会議中の一言から始まった革新的な挑戦
お話しいただいたのは、アンダーワークス代表の田島さん。デジタルマーケティング一筋25年のベテランコンサルタントです。同社が2017年から毎年制作し無料で配布している「マーケティングテクノロジーカオスマップJAPAN」は、国内のマーケティング業務に関係するITツール=マーケティングツールを網羅した業界地図。複雑に入り組んだマーケティングツール業界の全体像を把握するのにとても役に立つ資料です。
最初の250-300ツールから始まって、前回の2024年版では2000を超えるツールを掲載する業界最大級のカオスマップに成長しました。
もともとは社内研修用として始められたそうですが、「クライアントの皆さんも同じような悩みを持っていらっしゃるのでは?」という思いから一般公開を開始。毎年3-6名のチームを組んで、延べ500-2000時間をかけて制作されてきた、まさに労作と呼べる取り組みです。
ところが2025年版制作にあたって、田島さんが会議でふとこんなことをおっしゃったそうです。——
「今の時代なんだからさ、全部AIとかにやってもらえるじゃん」
この何気ない一言から始まった史上初の挑戦。果たしてどんな結果になったのでしょうか?
■コンテンツマーケティング担当者が学ぶべきポイント!
本セッションで特に注目していただきたいのは、従来の「人手による調査・制作・公開」のプロセスを、AIによる自動化でどこまで効率化できるかを実際に検証された点です。PDFからWebへの展開、データベース化による継続的更新の仕組み、そしてAIエージェント活用による業務プロセス変革の考え方は、制作プロジェクトに携わる皆さんにとって参考になる内容だと思います。
驚きの成果と現実的な課題
最も驚かされるのは、制作時間の劇的な短縮です。従来3-6名のチームで500-2000時間かけていた作業を、田島さんお一人、50-100時間で完成させてしまいました。なんと約10分の1から約20分の1への短縮を実現しました。
具体的にどのようなツールをどうやって活用したのかについても、本編動画で詳しく紹介いただいています。特に印象的だったのは、会議中にモックアップを1時間で作成したエピソード。
従来なら何日もかかる初期デザイン案が、会議が終わる頃には完成していたそうです。
「えっ、なんか一時間もあればここまで作れるんだったらできるんじゃない」——この瞬間、チーム全体の雰囲気が変わったそうです。
もちろん、すべてがスムーズに進んだわけではありません。田島さんが直面された最大の課題は、「80-90%まではAIがびっくりするほど早く仕上げてくれるけれど、最後の5-10%の詰めに思った以上に時間がかかってしまう」という現実でした。
「モックアップは1時間でできたから、きっと10時間ぐらいで終わるんじゃないかと思っていたのですが、最後にすごく時間がかかってしまって焦りました」
この体験から、AI活用プロジェクトでは「最後の人の手が必要な部分の時間もきちんと見積もっておかないと大変なことになる」という大切な教訓を得られたそうです。
田島さんは今回の取り組みを、単なる効率化を超えた「エージェンティックAI」の実践例として捉えていらっしゃいます。
従来のAIが「お仕事の補助」に留まっていたのに対し、AIエージェントは「目的達成まで自分で考えて完遂する」という、これまでとは違った可能性を見せてくれます。
本編動画では、生成AIがWordpressへの自動ログイン・投稿まで完了するデモも見せていただけます。もはやAIは「検索の代わり」ではなく、「お仕事そのものをお手伝い」してくれる存在になってきているんですね。
さらに田島さんは、今後AIが消費行動にどのように関係していくのかについても未来予想を語っていただいています。
これからのマーケティングがどのように変わっていくのか、ぜひ本編動画をご覧ください。
▲CMAの田所・村上と一緒に記念撮影
■このセッションで学べること
田島さんの体験談を通じて、以下の実践的なヒントを得ることができます。
・AIツールの使い分け方法:調査・制作・公開の各段階に適したAI選択のコツ
・プロジェクト計画の新しい考え方:80-90%はAI、最後の5-10%は人の手という進め方
・エージェンティックAIの活用法:単発の質問から完了までの自動実行への発想転換
・業務プロセス変革の具体例:従来のチーム体制から一人+AIモデルへの移行方法
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次のレベルへと押し上げるヒントを掴んでください!
登壇者のコメント
今回のカオスマップ制作を通じて、改めてAIの可能性と現実を肌で感じることができました。特に印象的だったのは、会議中に「AIでやってみようよ」と軽く提案したところ、その場でモックアップができあがってしまい、みんなで「おお〜!」となった瞬間です。
ただ正直なところ、AIの進化スピードについていくのは結構大変だったりします。「もうついていけないかも...」と弱音を吐きたくなることもあるんです。でも、全ての最新AIツールを覚える必要はないのかもしれません。むしろ大切なのは、「人間がやった方がいい仕事って何だろう?」と考えることですね。
今回の体験を通して感じたのは、「効率化のためにAI」から一歩進んで、「とりあえず全部AIにお任せしてみる」という発想転換の面白さです。皆さんも「この作業、AIさんに頼んでみたらどうなるかな?」って試してみてください。一緒に新しい働き方を探していけたら嬉しいです。