講演内容を先出し!見どころレポート
2025/7/14
自社だけじゃない!業界全体を発展させるメディア運営とは?
恐竜を絶滅させた隕石の話から始まる講演——。一体何のことかと思われるかもしれませんが、実はこれ、現代ビジネスで最も注目すべき「宇宙ビジネス」の可能性を、革新的なメディア運営術を通じて語った貴重なセミナー記録なのです。
コンテンツマーケティングに取り組むみなさん、こんな悩みはありませんか?
- ・読者のニーズが把握できず、記事の方向性に迷いがある
- ・専門性の高い内容を一般読者にも分かりやすく伝えたい
- ・自社都合の発信ばかりになって、読者がファンになるような動きができていない
これらの課題を解決するヒントが、このセッション動画には詰まっています。
語り手は宙畑(そらばたけ)編集長の中村さん。本業として投資や金融についての情報発信を行う傍ら、副業として宇宙ビジネス関連の情報発信を続けていらっしゃいます。
大学サークルから始まり、家の壁にホワイトボードを貼って「ワイワイガヤガヤ」していた出発点が、いまや多くの方々が知る存在となりました。企業担当者や行政・政府関係者等へ向けて、宇宙産業に関わる方向けの情報発信を続け、2024年のコンテンツマーケティング・グランプリも受賞した、いま注目の専門メディアです。
読者30人ヒアリングが変えた「記事制作の常識」
最大の転機は想定読者30人への徹底ヒアリングでした。これにより編集者同士の「平行線な議論」が一変し、読者の声を軸にした生産的な議論ができるようになったのです。
さらに「デザイン&ブランディングワークショップ」で導き出された「クレイジー・クレバー・クリエイティブ」の3C。この指針が宙畑らしいコンテンツの方向性を明確にし、原稿チェックの基準まで変革したといいます。
■コンテンツマーケティング担当者が学ぶべきポイント!
メディア戦略やコンテンツの企画制作にも、様々な工夫が満載です。特に注目すべきは、想定読者を中心とした相関図を作成し、情報の隙間を埋めるコンテンツを戦略的に制作する手法。メディア発信を通じて宇宙業界全体の発展を目指し、それによって最終的に自社の価値創出にもつなげていく考え方は、あらゆる業界向けメディアを運営されている方にとって、必見の内容です。

副業人材80名「ソラノメイト」という究極の編集体制
さらに注目すべきは運営体制。編集長1名、編集者2名、全員副業という少数精鋭に加え、「ソラノメイト」という副業人材基盤が80名以上参加。宇宙関連だけでなく農業、電力、環境など様々な業界の専門家が、それぞれの知見を活かした記事制作を行っています。
例えば、農業×宇宙の取材には農業バックグラウンドを持つメンバーが同行し、編集者が知らない専門的な質問を投げかける。この体制により記事に深みが生まれ、専門用語だらけの宇宙ビジネスを「一般の人でも分かる表記」に変換するこだわりが実現できているのです。
1本の記事に3ヶ月以上かけ、常に2ヶ月先の記事を動かすという、商業メディアでは「あり得ない」制作スタイル。その背景にある編集哲学とは?
そして明かされるのは、ウェブだけでは届けられない読者への「出張戦略」。Forbes JAPAN取材、小売・流通業界の経営・マーケティング専門メディア「ダイヤモンド・チェーンストアオンライン」への寄稿、スタートアップイベント登壇...その真意とは?
中村さんの落ち着いた穏やかな語り口の裏には、宇宙産業の発展ヘの熱い想いが感じられました。
▲CMAの田所・村上と一緒に記念撮影 |
■このセッションのポイント
中村さんたち宙畑のみなさんが歩んできた道のりを通じて、以下の実践的ノウハウを学ぶことができます。
- ・読者の情報ニーズを整理し、コンテンツ企画につなげる方法
- ・専門性と分かりやすさを両立させる編集技術
- ・副業人材を活用したスケーラブルな運営体制
- ・業界全体の発展を目指すメディア戦略
ぜひCMD2025で、あなたのメディア運営を
次のレベルへと押し上げるヒントを掴んでください!
登壇者からのメッセージ
登壇をきっかけに、自分たちのメディアを最初から最後まで振り返る機会を得られたことが非常に貴重な経験でした。普段の運営では全体を見直す時間がなかなか取れないので、メディアとしての成長過程や方向性を再確認できました。
真のメディア運営には「熱い想い」が必要で、短期的な成果追求ではなく中長期的な価値創造が重要だと実感しています。コンテンツマーケティング・グランプリ受賞をきっかけに、宣伝会議さんから取材いただいたり、他のメディアとのコラボ企画も動き出すなど、新たなつながりが広がりました。これからも宇宙産業のことをより多くの方に知っていいただけるよう、発信を続けていきたいです。