国内外で湧き上がる「DXブーム」。文字通り、毎日、DXの情報が飛び交っていますが、自社での実践は一筋縄ではいかないという声も聞こえてきます。本ウェビナーでは、実践に結びつくような、特定の業界ごとに絞った、DX実現のための高解像度の情報をお伝えします。
全3回のうち、初回の今回は、
● そもそもなぜこれほどまでにDXが注目されているのか?
● 電子部品業界はなぜDXに取り組むべきなのか?
● DXに取り組む際の実際のステップは?
を取り上げ、まずは全体観をお伝えしたいと思います。
本ウェビナーはContent Marketing Academyと日本オラクル株式会社の共催企画です。
電子部品業界の現況や成功事例の分析、テクノロジー活用など
全3回にテーマを分けて、電子部品業界のDXを掘り下げていきます。
本記事では視聴案内と共に「Part1 ことはじめ編」について詳しく解説します。
「デジタルトランスフォーメーション(DX)」を既に推進している、しなくてならない
● 電子部品業界(製造業)のビジネスパーソン【経営企画・DX推進室・情報システム部門・人事・営業部門】
● 従来のDX関連のセミナーでは、情報が「自分ごと化」しない方
● 電子部品業界に限らず、営業、マーケティング、カスタマーサポート分野でのテクノロジーの活用に関心のある製造業(特にハイテク分野)の方
【注意】 逆に下記の方には視聴をおすすめしません
● 「IoTプラットフォーム」など製造現場でのDXや、「ERP」などバックオフィスでのDXについての詳細な情報を集めている方(本セミナーで扱う「DX」は製造業のDXの概要と、特に、営業・マーケティング・カスタマーサポートなどのフロント・ミドルオフィスでのDXです)
● B2CのDXについての詳細な情報を集めている方(本セミナーはB2B、特に製造業向けの内容です)
● 即効性の高い具体事例や最新のテクノロジーについての詳細情報を集めている方(本セミナーでお伝えするのは、DXの本質をどう理解するかで、最新事例やトレンドには特化していません。事例は次回Part2以降でご紹介をしていきます。)
視聴時間 | 24時間いつでも (40分程度:公開中はいつでも視聴可) |
会 場 | オンライン ※登録いただいたメールアドレスに視聴方法の詳細をご案内します |
料 金 | 無料 |
お問い合わせ | info-cma@contentmarketinglab.jp |
本セミナーは、Content Marketing Academyが推進する「業界別 CXウェビナー」の一部として公開されています。
「業界別CXウェビナー」とは、業界ごとに最適なDX・CX戦略の進め方を調査・研究・提案するプロジェクトです。
◆ 主催
Content Marketing Academy (株式会社 日本SPセンター)
◆お問い合わせ連絡先
Content Marketing Academy 事務局
Email: info-cma@contentmarketinglab.jp
◆プライバシーポリシー
・イベントに関してはメディアにて記事化させていただく場合がございますので予めご了承下さい。
・取得した個人情報については、主催および登壇企業の2社において、イベントに関するお問い合わせならびに主催各社個別毎の今後のセミナー情報・商品情報などの告知のため共同利用させていただきます。各社のプライバシーポリシーの詳細については、下段のお申込みフォームのリンク先をご確認ください
本セミナー、『 「電子部品業界」 の DX を考える 【 Part 1 】 ~ ことはじめ 編 ~ 』の見どころをご紹介します。
※詳細について、ぜひ動画本編もご視聴ください(下段お申込みフォームよりご登録)
アジェンダ
●「DX」 について
●「電子部品業界」 について
● データで実現する 「CX戦略」 とは
● まとめ
国内の製造業において、DXを加速させるための取り組みが進行中ですが、その背景にあるのは以下3点です:
・ 日本企業は、IT投資の出遅れにより、高付加価値競争に出遅れ、稼ぐ力が低下(特に、大企業・古い企業にて顕著)
・ 製造業のIT予算の大部分は、現行ビジネスの維持・運営のため
・ IT投資は生産現場やバックオフィスに集中。フロントオフィス(営業)やミドルオフィス(マーケティング・カスタマーサポート)は軽視されがち
※出所: ・ 国際標準化と事業戦略 (小川 紘一著、白桃書房出版)|・ 既存秩序の変容と経済産業政策の方向性(経産省|2019年)
さらに、企業が、DXの実現にむけて本腰を入れて取り組む場合は、下記の3点を理解する必要があります:
・ 「DX」はもはや、国家プロジェクトに
・ 国内の製造業の 「DX」 は、製品・工場の最適化にとどまる傾向
・ 「DX」の本質は、顧客理解・CXの設計、部門連携、テクノロジー活用の三位一体にあり
特に、マッキンゼー社の「デジタル革命の本質」で詳細が説明されている3点目は、DXについて「ハラオチ」を得るために特に重要です。「デジタル革命の本質」のなかで、7つの項目を挙げて、「日本企業はどう変わるべきか」を説明していますが、本セミナーではこれらの項目を、顧客理解(CX設計)、部門連携、データ・テクノロジー活用の3つにまとめて、DXを進めるための軸として考えます。
※動画本編では、経済産業省や日本情報システム・ユーザー協会(JUAS)が公表している貴重なデータからDXに取り組むべき背景を解説します
電子部品は大きく、「受動」「変換」「接続」「その他」の4種に分類されますが、国内の市場規模は、電子情報技術産業協会(JEITA)によると約8.2兆円(2020年)。また、「業界動向 SEARCH.COM」によると、同業界の規模は全170業界のうち28番目で、「携帯電話業界」や「製薬業界」と同規模です。
特筆すべきは、電子部品業界の日系企業の世界シェアです。他の分野を含めたときの平均シェアが12%であるのに対し、電子部品業界のシェアは3倍強の38%を誇ります(出所:日経XTECH)。この20年間でかつての花形であったテレビ、オーディオ、携帯電話などの、電子機器の完成品メーカーが壊滅的なまでに存在感を失ってきたのを後目に、電子部品業界は依然と高い国際競争力を維持していることがわかります。
他の業界がうらやむような電子部品業界の「稼ぐ力」の源泉はどこにあるのでしょうか?そのひとつは、「研究・開発」への先行投資にあります。2019年の同業界の研究開発費は約6300億円(出所:JEITA「電子情報産業の世界生産見通し」)で、これは製造業のなかで機械系を除くと3番目の規模です。
電子部品業界が、今後も現在の高い競争力を保持するための鍵となるのもやはり、「研究・開発」への先行投資によるところが大きいでしょう。現時点で、電子部品メーカーにとっての最大の顧客は、スマホメーカー(通信機器)ですが、今後は、自動車(EV)、産業機械、医療・ヘルスケア領域で、電子機器の需要が急増することが予想されています。CASE・ADAS・MaaS、IoTプラットフォーム、スマートファクトリー、ウェアラブルといった次世代技術はいずれもハイテク電子機器なしには成り立たないためです。
競争が激化する市場においての研究・開発で、大切なことは、いかにして先んじて需要を把握するか、です。つまり、「売れ筋の完成品」と「勝ち筋のセットメーカー」をどれだけ先に見極めることができるか、ということです。さらに言うと、企業活動をするうえで、自社・顧客・競合のあらゆる活動がデータとして記録されている状況で、いかにデータを活用し、「顧客体験(CX)」の向上というかたちで企業価値を高めることができるかということが喫緊の課題です。
※出所: 電子部品業界大研究|産学社(右上の図)
※動画本編では、電子情報技術産業協会(JEITA)が公表しているデータなどをもとに電子部品業界の特徴や今までの移り変わりから今後どういった取り組みをすべきを説明します
電子部品業界が、DXを進めるためのステップを「CX戦略」として説明していきます。なお、製造業で「DX」というと、製造現場におけるデータ活用という文脈が多く見られますが、本セミナーではフロントオフィス(営業部門)やミドルオフィス(マーケティング・カスタマーサクセス部門)のDXの3軸(顧客理解、部門連携、テクノロジー活用)の3ステップを解説していきます。
ここで思い出していただきたいのが、「デジタル革命の本質」です。マッキンゼーの提唱する、日本企業が変えるべき3つの大項目が、DXを進めるためのCX戦略の3軸であるとも読み替えられます。それぞれの軸について、顧客理解は、セットメーカーの「需要(売れ筋・勝ち筋)」を把握すること。部門連携は、需要を把握するための「組織づくり」。テクノロジー活用は、需要を把握するための「データ活用」と理解できますが、ここで大切なことは、3軸の起点は顧客理解(CX設計)であるということです。組織づくりやテクノロジー活用が先行してしまうと手段が目的化してしまうので注意が必要です。
CX戦略のステップは、❶ 形成・混乱期、❷ 統一・機能機、❸ 拡張期 の3つに分けられます。それぞれのステップが独立してあるのではなく、前のステップを確立させてから積み上げていく必要があります。
ステップ❶では、ペルソナを策定し、情報ニーズ(≒ セットメーカーの需要)を抽出したうえで、顧客ジャーニー(カスタマージャーニーとも言います)を設計します。営業とマーケティング部門が中心となって、企業サイトなどのコンテンツの充実、ウェブ行動データや顧客・営業案件データを収集・活用するためのMA(マーケティングオートメーション)やCRM(顧客管理システム)を導入し、活用を推進します。
ステップ❷では、❶で策定した設計図を精緻化します。ここで言う精緻化とは、購買行動を担当者(個人)ごとではなく、企業ごとに捉えようとする「ABM(Account Based Marketing)」の考え方を取り入れることを意味しています。また、カスタマーサポート部門と連携し、顧客であるセットメーカーの生の声(VoC)を収集・活用することがポイントとなります。
ステップ❸では、ステップ❶・❷で導入したテクノロジーを最大活用するために設計範囲を拡張していきます。オン・オフ双方の様々なメディアを活用しながら、セットメーカーに個別のメッセージを発信していきます(これを「マルチチャネル・パーソナライゼーション」と言います)。これと同時に、顧客ジャーニーの再構築を目指します。ここで言う「再構築」とは、ステップ❶・❷の精緻化とは質が異なります。精緻化は、セットメーカーの需要(情報ニーズ)を収集し、メッセージを個別化する施策変更に留まるのに対し、再構築は、収集した情報ニーズをもとにマーケティングの全体戦略の変更やビジネスモデル自体の変革(DX)も想定します(このモデルを「DXループ」と言います)。電子部品メーカーのDXループにおいて、 需要(情報ニーズ)の還流先は「研究・開発部門」です。営業・マーケティング・カスタマーサポート部門は、より精緻な需要を把握するために、強固に連携して、テクノロジーやデータを活用する必要があります。
※ステップ❸の部門連携・テクノロジーを表した図。動画本編では、顧客理解(CX設計)と合わせて、各ステップについての詳細を説明しています
「電子部品業界」 の DX を考える 【 Part 1 】 ~ ことはじめ 編 ~ 』 は下記のようにまとめられます:
・ 「DXの本質」は、顧客理解・組織連携・テクノロジー活用の三位一体にある
・ 電子部品業界の競争力の源泉は、研究・開発費への積極投資。競争力を強化するために、セットメーカーの「需要(情報ニーズ)」を把握する。そのためには、CX(顧客体験)の設計が必要
・ CX戦略の3つの軸は、CX設計・部門連携・データ活用。顧客ジャーニーを設計した後も、「VoCデータ」などを活用して精緻化し続けることが大切。顧客の「需要」を研究・開発部門に還流することで、ビジネスを変革することも可能
※詳細について、ぜひ動画本編もご視聴ください(下段お申込みフォームよりご登録。アンケートに回答いただいた方は、登壇スライド(配布版)をダウンロードいただけます)
※ウェビナー『「電子部品業界」 の DX を考える』シリーズは全3部作です。Part2、Part3も是非ご視聴ください(詳細については、Part1ご視聴の際にご登録いただくメールアドレスにご案内いたします)
【 Part 1 】 ~ ことはじめ 編 ~ : 本ウェビナー
【 Part 2 】 ~ 顧客体験(CX) 編 ~
【 Part 3 】 ~ テクノロジー 編 ~
文・Content Marketing Academy 田所