コンテンツマーケティングに取り組む担当者なら、誰でもいつかはぶつかる悩みがあるだろう-「次のテーマ、どうしよう!?」そう、コンテンツのテーマ選びだ。メディアを運営するとなると、記事をある程度定期的に出していくことになるが、なんらかの成果につながりそうなテーマを毎回探すことは簡単ではない。
思いつくままにネタを出して記事化するだけでは、テーマの洗い出しに行き詰まりやすくなるだけでなく、ターゲットが必要とするコンテンツの漏れを見落とすことにもなりかねない。そこで今回は、より効果的なテーマをスピーディーに見つけ出すための「コンテンツ発想法」を紹介。さっそくその方法を見ていこう。
今回の発想法を簡単に言うと、「コンテンツの棚卸しと精査」に尽きる。自分たちが今まで発信してきたコンテンツを洗い出して分析することで、次に書くべきテーマをあぶり出すのだ。
またこの棚卸しは、過去に発信してきたコンテンツを整理する意味でも非常に役立つ。これまで何を語ってきたかを洗い出すことで、既存のコンテンツの全体像をつかむことができる。さらにそれによって次に語るべき内容をより明確にできるのだ。
「棚卸しと精査」と言うと大仕事のように聞こえるが、実際はごくシンプルなマトリクスで整理できる。最初は時間がかかるかもしれないが、作業自体は複雑ではない。手順は以下の通りだ。
以上がidio社の紹介する発想プロセスとなる。しかしこの方法であぶり出したコンテンツテーマがそのまま使えるとは限らない。たとえば上記の例でいうと、「熟したハーブの見分け方」といった意味をなさないマスも出てくる。そういった場合は×をつければ良いだろう。
またさらに重要な点になるが、ここで洗い出したテーマが、ターゲットの求める情報と合致するとも限らない。このマトリクスはあくまで「テーマ候補」のあぶり出しだからだ。そのため実際のコンテンツ化にあたってはさらなる見極めが必要になるのは言うまでもない。
そこで、ここからはidio社の方法を応用したプラスαの提案をしたい。さらに別のマトリクスを使って、そのテーマが戦略上効果的かどうかを見極めるのだ。
それが縦軸に「ペルソナ」、横軸に「購買プロセス」を並べたこのマトリクス。
先の発想法で見つかったコンテンツテーマがこのマトリクス上に当てはまれば、それはペルソナのニーズに合致しているだけでなく、企業が見込み客に「歩んでもらいたいプロセス」(=購買プロセス)に沿っていることを意味する。顧客視点のコンテンツだがビジネスゴールにはあまり貢献しない、といったありがちな落とし穴を避けることができるだろう。