より多くの生活者を自身のウェブサイトに誘引するには、URL入りのメールを配信したり、ソーシャルメディアで記事更新を告知したりといった様々な方法があるが、ウェブマーケティングの効果を最大化するためには、やはり「SEO対策」を無視することはできない。英国では成人のうち77%もの人が製品やサービスを調べるためにインターネットを利用しているという。「検索する」ことが、もはや現代の暮らしに欠かせないものである以上、検索結果で上位に表示されることが、生活者との接点を増やす鍵であるのは言うまでもない。
Googleでは内容の薄い低品質なコンテンツをフィルタリングするために、2011年にパンダアップデートを実施。高品質のコンテンツほど上位に表示されるようになったため、コンテンツの“品質”を考えることが、一番のSEO対策だということになる。とはいえ、Googleが自主的にコンテンツを読んで理解してくれるわけではない。こちらから理解しやすいように情報を丁寧に与える必要があるのだ。Googleのクローラーがサイトを訪れた時に、そこで提供されているコンテンツを理解し、インデックスに加え、ランク付けし、結果として競合よりも上位表示するように仕向けるためには、サイト内のコンテンツを整理された状態で準備しておく必要がある。便利なロジックであるとはいえ、まだまだ手取り足取り誘導する必要がある中で、Googleを喜ばせるための5つのメソッドをご紹介しよう。
まずはあなたの扱うトピックが、オンライン上でどのような言葉やフレーズで検索されているのかを知ろう。生活者がどのような言葉を使っているのかを学ぶことは、彼らのニーズを満たすコンテンツ作りに役立つはずだ。
そのためには、見込み顧客に直接話を聞いたり、なぜ彼らがあなたのウェブサイトを訪問したのかを分析したりすることが大切だ。その際に役立つのが、Googleのキーワードツール。実際に人々がどのような言葉やフレーズを使って検索していたかがわかり、顧客の心理状態を理解する手助けになる。
キーワードを注意深く絞り込むことは、生活者が持っている情報ニーズにより的確に応えるためのコンテンツを制作や、自身のサイトが上位表示されるような優良キーワードの選定につながる。ただし、キーワードをたくさん用意すればよいというものではないので、5~20個くらいまでに留めておくとよいだろう。
検索エンジンがあなたのコンテンツを簡単に見つけられるようにするためには、コンテンツにラベル付けをしておくことが重要だ。各々についてメタデータを適切に設定しておくことが必要となる。下記を参考にメタデータを見直してみよう。(※ヒント:ブログやウェブサイトの運営を業者に委託している場合は、メタデータを自身で設定できるように調整しておこう)
サイトに訪れた検索エンジンのクローラーには、できるだけ長く滞在してもらい、すべてのコンテンツに目を通してもらいたいものだ。一つのコンテンツから、関連する別のコンテンツへのリンクがあればあるほど、そのサイトが重要なものであるとクローラーは認識する傾向にある。そのため、ウェブサイト内の「行き止まり」をなくし、常に回遊しやすいサイト作りを心がけよう。
また、外部サイトへのリンクを設けておくことも効果的だ。引用元や関連サイトの紹介など、外部サイトへの動線があることによって、検索エンジンはあなたのウェブサイトがそのカテゴリにおいて専門性が高いものだと捉え、上位表示する傾向にある。(※ヒント:テキストリンクには選定したキーワードを使うこと。これはアンカーテキストと呼ばれるもので、キーワードとページを関連づけるものとなる)
クロラーがウェブサイトを一度訪れるのは一度限りではなく、定期的に訪れてはコンテンツの修正や追加がないかどうかをチェックしている。Googleのクロラーは新鮮さを失ったコンテンツには興味を持たない。ブログ記事などを定期的にUPし、常に新しい状態を保っておくことが重要だ。
ソーシャルメディアを最大限に活用し、コンテンツをあらゆる場所にシェアしてもらおう。ブログやSNSサービスが成長したことで、検索エンジンによるウェブサイトのランク付けに大きな変化が生まれた。Copybloggerの記事によると、上位表示されるかどうかを左右する要素の85%が、サイト“内”ではなく、サイト“外”にあるのだという。つまり、コンテンツに対して「あなた自身が何を、どう語るか」よりも、「他のメディアや人々がどう評価しているか」の方がずっと影響力が大きいということだ。たくさんの人々に、「シェアしたい」「いいね!したい」「ツイートしたい」と思ってもらえるようなコンテンツを提供し、あなたのウェブサイトにリンクするページが増えれば増えるほど、Googleはあなたのサイトを高く評価するだろう。
この記事の5つのメソッドはどれもシンプルで、SEOのスペシャリストでなくても実践できるようなものばかりだ。ちょっとしたチューニングが大きな成果につながることもあるので、コンテンツマーケティングを実践する上で、ぜひ取り入れていただきたい。