この記事は、新しいコンテンツマーケテイングの手引である書籍「DX時代のコンテンツマーケテイング」の第2章を、特別にオンラインで公開するものです。
日本国内に広くコンテンツマーケティングが知られるようになり10年以上が経過しました。成熟期ともいえる状況で、いまコンテンツマーケティングには何が求められているのか、これからどのように進化していくのか、DX/CXのトレンドをふまえ紹介します。
ここでは、DX時代にコンテンツマーケティングがどのように変化していくかについての予測を交えながら、その活用方法について説明しています。
コンテンツマーケティングの領域においてもDXの波が押し寄せてきています。DX(デジタル・トランスフォーメーション)とは、2004年にエリック・ストールターマン教授によって提唱された概念ですが、その考え方が発展し、現在では狭義のDXや、広義のDX、ビジネスとしてのDX、社会基盤としてのDXなど幅広い分野で議論されているようです。
幅広い領域で研究されていることもあり、DXの定義や捉え方はそれぞれの分野で異なるようですが、「企業がデータやテクノロジーを利用して、製品やサービス、ビジネスモデルを根底から変化させること」という点においては共通しているようです。本書では、この意味でDXを捉え、コンテンツマーケティングにどう活用していくかという点に絞って説明していきたいと思います。
第1章ではコンテンツマーケティングの発展の歴史について振り返りました。コンテンツマーケティングが、ウェブサイトやSNSといったデジタルマーケティングの手段をうまく取り入れて発展してきたことが理解できたと思います。コンテンツマーケティングは何か特定のテクノロジーに頼らなければ実現できない手法ではなく、マーケティングコミュニケーションにおける基本となる考え方であるため、運用面では柔軟性が高く、あらゆるテクノロジーと相性が良いといえます。DX時代のコンテンツマーケティングの進化の方向性を探るために、マーケティングテクノロジーの近年の動向について押さえておきましょう。
インターネットの登場以来、マーケティング分野におけるテクノロジーも、米国を中心に発展を続けています。マーケティングテクノロジーの高度化と細分化が加速度的に進み、それまで主役だった広告関連のテクノロジー「アドテック(AdTech)」の座を奪い、2010年頃から「マーテック(MarTech)」と呼ばれるようになりました。次の図は、米国および日本におけるマーテックの変化を表したものです。
直近の2020年、米国では8000以上のツールが存在するとされています。2011年は約150種類でしたから、10年間で50倍以上と驚異的な速度で成長し続けていることがわかります。単純に数が増えているだけでなく、新しいカテゴリーが追加されている点も重要です。例えば2020年の日本国内のツールでは、「カスタマーサクセス」「リアルタイムアクション」「イベント管理(主にウェビナー)」などが加わっています。マーケティングにおいて、今や適切なデジタルツールがないから実現できないという施策はないといってもよいかもしれません。
10年前であれば、本格的なコンテンツマーケティング施策を実現するためには、大規模な予算をかけて、大がかりなシステムを試行錯誤しながら開発する必要がありました。しかし現在は、国内1200種、米国も含めると9000種以上のテクノロジーを自由に組み合わせて、適切な仕組みを構築することができるようになっています(できた仕組みをマーテック・スタックと呼びます)。マーテックの各ツールは「SaaS」と呼ばれるクラウドソフトウェアであることが多く、最新の機能を定額で利用できます。ほとんどのソフトウェアは月額で数万~数十万円となっており、以前に比べて導入コストもかからないことが多くなっています。マーテックが発展した結果、企業は、事業規模やマーケティング予算の規模に関わらず、適切なマーテック・スタックを手に入れることができるようになったといえます。
ただし、数千のソフトウェアの中から、どのソフトウェアを選び、どのように組み合わせてマーテック・スタックを構築するかということを決めるプロセスは、選択肢が無数にあるだけに、逆に難しくなったともいえます。いつのまにか、本来の目的がおざなりになり、マーテック・スタックを組み上げることが目的化してしまったということが起こりがちです。こういった失敗を回避するためにはどうしたらよいのでしょう?
マーテック・スタックをいくら上手に組み上げたところで、DXとはいえません。なぜなら、マーテックはあくまで手段であり、それだけでは製品やサービス、ビジネスモデルを根底から変化させることにはつながらないからです。マーテック・スタックを組み上げるだけでは、単に既存の仕組みをデジタル化したに過ぎません。企業がDXの実現を目指すためには、顧客体験を最適化するための視点が必要です。ここでコンテンツマーケティングの出番となります。適切なコンテンツを発見し供給するための手段であったコンテンツマーケティングを、ビジネス戦略やマーケティング戦略を考えるための基本となるフレームワークとして利用することでDXを実現できるのです。
コンテンツマーケティングにおいては、情報伝達が適切に行われているかどうかを判断するために、ペルソナやカスタマージャーニーマップを利用していました。必要なコンテンツを見つけ、それをカスタマージャーニー上の適切な場所やタイミングに配置することにより、マーケティングコミュニケーション全体を効率化していたのです。ただし、見込み客が適切な情報をコンテンツとして入手し、スムーズにジャーニーマップ上を推移できるようにすることが目的であったため、基本的には、現状のカスタマージャーニーに寄り添うことを重視し、例えば、店舗をなくしてしまうというようなカスタマージャーニーの抜本的な変革までは想定していませんでした。
従来のコンテンツマーケティングのプロセスを振り返ってみると、ペルソナ設定やカスタマージャーニーマップの分析を行った後に、❶ITシステム(CMS、MAツール、CRMなど)を導入し、❷コンテンツを企画し、❸顧客に向けて発信するというケースや、先に❶ITシステムを導入し、その後、ペルソナ設定やカスタマージャーニーマップの分析を行い、❷コンテンツを企画し、❸顧客に向けて発信するというどちらかのケースが多かったと思います。いずれにしても、マーケティングコミュニケーションの段階では顧客視点を実現できているけれど、ビジネスモデル自体は企業目線という枠組みであったといえます。
しかし、この手法では、DXの目的である、変革や革新を実現できる可能性は低くなります。そこで登場するのがコンテンツマーケティングをビジネス戦略やマーケティング戦略の変革に利用する「DXループ型」のプロセスになります。
「DXループ型」では、マーケティングコミュニケーションの設計図であったコンテンツマーケティングを、❹ビジネス戦略やマーケティング戦略の設計図を作成するための道具として利用します。具体的には、調査で得られた顧客の「情報ニーズ」を、より上流のプロセスに還流し、ペルソナやカスタマージャーニーマップをビジネス戦略やマーケティング戦略の設計に利用します。
またこの際に、より顧客体験を最適化するために、CX(カスタマーエクスペリエンス)の視点を取り入れます。具体的には、本質的なペインポイントを突き止め、不要なジャーニーを思い切って削除したり、新たに必要なジャーニーを追加したりすることにより、理想的なカスタマージャーニーマップはどうあるべきかを再構築します。場合によっては、商品やサービスそのものを変えなければならないということも発生するでしょう。その後、理想像の実現のためにテクノロジーを活用してマーテック・スタックを組み上げ、最終的にコンテンツを配信することになります。
「DXループ型」のプロセスを導入すれば、顧客体験の最適化のためにはビジネスモデル自体を変えることも辞さないという顧客中心の考え方により、従来では発想できなかったレベルの顧客との関係性を構築できます。顧客視点でビジネスモデルの変革を目指したい企業にとっては、「DXループ型」のプロセスと、それによって生み出されたDXによるコンテンツマーケティングにより、新たな可能性を切り開くことができるでしょう。
これまでのDXの説明をふまえ、ここではDXに欠かせないCXにおいて、コンテンツマーケティングがどのように活用できるのかを紹介します。
CXとはCustomer EXperience(カスタマーエクスペリエンス)の略語で、日本語では「顧客体験」や「顧客経験価値」と訳されます。アメリカの経営学者バーンド・H・シュミットが1999年に著した”Experiential Marketing : How to Get Customers to Sense, Feel, Think, Act, Relate”(邦題:「経験価値マーケティング」)の中で提唱された考えをベースとして発展しました。この本では「商品の機能や利便性訴求だけに重点を置きがちな旧来型のマーケティング手法は、常に消費者は合理的な判断をすることが前提となっており、現実と乖離している」と指摘します。そして、新たに”Experiential Marketing”(顧客経験マーケティング)を提唱し、消費することを生活の中の体験としてとらえ、消費者の心と感覚を刺激することが重要だと説いています。
当初CXは、主にB2C領域で注目されていました。その後、概念や具体的な手法が広まることで、近年ではB2BビジネスにおいてもCXは重視されるようになっています。「86%の企業がCXを新しい競争の戦場であると考えている」という調査もあり、製品のコモディティ化や、競合の参入などで、便益的な価値の訴求だけでは差別化が難しくなっている状況への打開策として、取り組む企業が増えています。
例えばあなたが、家ではUber EatsやNetflix、LINEやSpotifyなどを利用して快適な暮らしを営んでいる会社員だとしましょう。ところが一方仕事では、操作が煩雑で使いづらく、マニュアルも重厚長大で、少しもポジティブな感情にならない業務システムを使わなければならないとします。おそらくあなたはこう思うでしょう。「なんで仕事のシステムは、こんなにも使いづらく退屈なんだ!?LINEやSpotifyみたいになれとは思わないが、せめていちいち嫌な気持ちにならずに使えるものになってほしいな…」B2BビジネスにおけるCXの必要性は、こうしたユーザーの実感から求められている側面もあるのです。
バーンド・H・シュミットは、顧客経験価値を次の5つに分類しました。(表1)具体的にどのように施策へ落とし込めばよいかのヒントになります。
ひとことでCXとは、顧客の体験全体を価値あるものにして、ビジネス競争力を高めよう、という考えです。そこで重要になるのは、顧客の究極的な目標を明確に設定し、商品やサービスを通じて何を成し遂げたいのかを、顧客の立場で理解するとともに、その顧客が持つイメージを上回る体験をトータルデザインする能力です。
かねてよりよく耳にする、「お客様第一主義」とCXを比べるのであれば、前者は対峙するお客様の声に耳を傾けるための心構えを示していましたが、後者は、さらにその先の具体的なアクションとその結果に強くフォーカスしています。同様に、「UX(ユーザーエクスペリエンス)」とCXを比べるのであれば、前者はウェブサイトやアプリケーションなどデジタル空間における、購入前・購入時・購入後といった個々の体験を対象としているのに対して、後者は、実店舗などリアル空間も含めて、商品やサービスを通じて生じるすべての体験を対象としています。
インターネットやソフトウェアの発展・普及に伴い、近年CXはDXと併せて語られる言葉となりました。ソフトウェアによるデータ収集・活用技術は、急速に進歩しており、ITテクノロジーと顧客体験のシナジーがますます進んでいます。それによって、例えばECサイトの購入履歴データから、顧客それぞれに最適なタイミングで関連サービスや使い方サポートをスマホアプリで案内したり、ウェブサイト訪問者ごとの興味関心に沿った情報を、リアルタイムに出し分けしたりすることが、スムーズにできるようになりました。こうしたマーケティングテクノロジーは、これまでに無いすばらしい顧客体験の実現を通じて、企業の競争力強化に寄与しています。企業は、CXとDXの相乗効果で、ITテクノロジーの恩恵を、最大限にビジネスへ活用できることでしょう。一方で共通の課題もあります。DXとしてITプラットフォームを刷新・運用することと、CX戦略を立案・実行すること、その両方を横断する人材が不足しています。情シスや経営層と、マーケティング・営業・顧客サポートそれぞれの立場や言葉を理解して、双方を橋渡しする担当者が足りていないのです。
「外部のパートナー企業や専門家に依頼すればいいのでは?」という声もありますが、それでは限界があります。自社独自のITシステムへの精通や、関連企業や顧客への特別な配慮、さらにデータに基づいたスピーディーな計画~実施~検証など、全て外部依存では実効性に欠けるでしょう。ですから、外部ではなく自社内で、プロジェクトの中心となる専門家と専任スタッフを配置しなければ、意思決定はおろか業務自体が回りません。しかし残念なことに、そうした人材は日本型企業の人事・教育プロセスには考慮されていないことがほとんどです。そのうえ仮に、これまで外部のシステムインテグレーターや広告代理店に対して、計画策定から業務遂行まで丸投げしていた場合、そこからの転換は一筋縄ではいきません。人材育成の期間も含めるとCX・DXの実現には数年の時間がかかってしまいます。
一般的な業務システム刷新プロジェクトにおいて、その不確定性と潜在リスクには企業文化や経営方針、組織と人など、プロジェクトにとっての外的要因が大きな影響を与えます。ですから、プロジェクトを成功に導くために、それらの外的要因をいかに丸く収める(または排除する)かが重要だと考えられています。一方CX・DXの場合は、そうした調整や根回しに加えて、マーケティング施策や顧客についての調査・検討も必要となるため、より多くの組織をまたいだ対話と意思決定が必要です。それらをきちんと正面から解決していくために、身を粉にして取り仕切るマルチな社内専門家と、CXとDXに対する社内の理解が必須となります。わかりやすくいえば、マルチな才能を持った優秀なエースプレイヤーと、とにかく沢山の応援団が必要だ、ということですが、残念なことにほとんどの場合で、エースプレイヤーが不在か、応援団が不在か、その両方が無い状況です。
つまりCXもDXも、企業によって程度の差こそあれ、ITツールやノウハウの導入だけでは実現できず、雇用や人材育成、素早い意思決定プロセスの確立といった組織の変革と合わせて、総力戦で実施することが求められるのです。
これまでCXについて様々な観点から述べてきました。一筋縄ではない難しい取り組みであることには違いありませんが、ではどのようにしてCXに取り組むべきなのでしょうか。
そのためには、コンテンツマーケティングが得意とする顧客分析スキームをCX戦略に応用するのがよいでしょう。コンテンツマーケティングは、定量的・定性的に顧客を様々な面から分析し、科学的に仮説検証するプロセスを特長としています。こうした手法をCX戦略に取り入れていくのです。さらにコンテンツマーケティングには、データ分析やソフトウェアを活用することで、少人数かつ低予算でも実施できるように練られた手法やノウハウが多くあります。小規模での素早い実施と検証からはじめることができますし、リスクを少なく着実にCXを進めていくことができるでしょう。
具体的には、まず「自社のコンテンツを活用すること」と「購買にあたって、お客様にすばらしい体験をお届けすること」にフォーカスして取り組みましょう。例えば、自社コーポレートサイトやECサイト、メールマガジンやウェビナーなど、マーケティング領域で日々取り組んでいる施策から着手します。対象となる施策を決めたら、まずは現状の顧客データを眺めながら、複数人のワークショップ形式で、ペルソナの深堀りに着手するのが良いでしょう。CX戦略の策定には、顧客に対する深い理解と具体的な顧客像を策定することが重要だとされています。コンテンツマーケティングのペルソナ作成には確立された手法があり、ひとことで「顧客」とまとめずに、購買検討層とオーディエンス(ファン)のそれぞれを分けて想定したうえで、さらに段階的な戦略設計を行います。こうしたプロセスを踏むことで、プロジェクトチーム内での顧客像の理解が深まり、見当はずれな施策を防ぎ、CX戦略にも現実味が帯びてきます。
また、CX施策実行段階においてもコンテンツマーケティングの手法が役に立ちます。コンテンツやKPIまで詳細を具体化した、コンテンツマーケティング的カスタマージャーニーマップ(統合マップ)を用い、顧客グループごとの興味関心に応じたコンテンツ戦略とKPI設定を行い、観察と改善を繰り返していきます。ここで重要なのはデータと仮説検証です。コンテンツマーケティングでは、試行と改善を重視しますので、カスタマージャーニーマップを作って終わりにはせず、プロセスごとに顧客の行動データやアンケート等を通じて日々データを収集し、どのような顧客グループが存在するのか、グループごとにどんな情報ニーズが存在するのかを探り、施策へ反映させていくのです。ペルソナ作成やカスタマージャーニー作成法については、本書3章で詳しく説明しています。
まずは小規模でもいいので、データ収集・分析に優れた使いやすいITツールを導入して顧客のことを分析し、より深く理解し続けましょう。顧客の行動を、まるで映像で撮影したかのように、リアルに浮かび上がらせていきましょう。施策は一度になんでもやらずに、WEB記事やメールマガジンなど、自分自身が完全にコントロールできる領域に絞って着実に変化を計測できるようにし、同僚や上司にわかりやすい成果を提示できるようにしましょう。指標については、訪問者数や直帰率などコンテンツ別のアクセスデータのほか、後述の指標例(表2)も活用できます。機会があれば積極的に顧客と直接対話し、顧客の感性や感覚を知り、より良い顧客体験に活かすことも大切です。CXを実行する担当者は、企業と顧客のちょうど中間にいるような感覚を持つようにしましょう。CXの実行には「お客さまをもっと知りたい」という好奇心と観察力がとても重要になるのです。
これまでご紹介してきた、CXとコンテンツマーケティングの実践手法は、「EX」と呼ばれる領域にも応用できます。「EX」とはEmployee Experienceの略で、日本語では「従業員体験」と訳されます。従業員が企業や組織の中で働く際に得られる、体験・経験価値を重視することで、貴重な人材の流出を防ぎ、熾烈な人材採用でも成果を出そうとするアプローチです。
EXの実践には、CXの方法論がそのまま活用できるものが多くあります。CXの方法論を元に「顧客」を「従業員」に、「購買」を「職場環境への定着」と読み替えて実践してみるとよいでしょう。例えば、CXのカスタマージャーニーマップを応用すれば、従業員が入社してからどのような体験をして、社内キャリアを築いていくのかを整理したエンプロイージャーニーマップが作れます。また、CXの目指す姿である「購買にあたって、お客様にすばらしい体験をお届けすること」を、「会社に愛着を感じるにあたって、従業員に素晴らしい体験をお届けすること」と言い換えれば、EXが目指す姿となります。
そのうえで、コンテンツマーケティングの手法をEXに応用することで、ひとことに「若手社員」や「管理職クラス」などと従業員を大雑把に扱わずに、いくつかのペルソナに分類して、それぞれに向けて設計された最適な発信ができるようになります。施策としても例えば、より効果的な自社イントラネットや、社内向けイベント企画・運営につながりやすくなります。EXの具体的な実践手法は、まだそれほど広く認識されてはいませんが、本書でご紹介している実践手法に多くのヒントがあります。EXにあたっては、「顧客」を「従業員」に読み替えてCXとコンテンツマーケティングに触れてみることをお勧めします。
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